当社製品を用いた雷対策例(監視カメラシステム)

屋外監視(防犯)カメラシステムについて、当社の製品を用いた雷対策例をご紹介します。

SPDのみを使った雷対策例


図1 監視(防犯)カメラシステムの雷対策 SPDでの防護例

図1はSPDのみを使った雷対策例です。
図1のようなシステムの場合、雷サージは電源線路やスイッチングハブから屋外に配線されたLANケーブル及び同軸ケーブルから侵入する恐れがあります。

  • 装置のインタフェース(PoE)近くにPoE用SPD「LAN-CAT5e-P+II(R)」 を設置します。
  • IPカメラの接地は、PoE用SPD「LAN-CAT5e-P+II(R)」の接地と可能な限り短い距離で接続します。これによりIPカメラに加わる異常電圧を最小限にします。
  • 装置のインタフェース(PoE)の近くにPoE用SPD「LAN-CAT5e-P+II(R)」 を設置します。 (※1)
  • 装置のインタフェース(電源線)近くに電源用SPDを設置します。 (※3、※4)
  • PoEスイッチングハブの接地は、PoE用SPD「LAN-CAT5e-P+II(R)」の接地及び電源用SPDの接地と共通接地します。この接続により、PoEスイッチングハブ内部に雷サージが侵入するのを防ぎます。(PoE用SPDと電源用SPDとで雷サージがバイパスされます。)
  • スイッチングハブに接続するPoE用SPDはすべて共通接地します。
  • 装置のインタフェース(同軸ケーブル)近くに同軸用SPD「CX-E-60」を設置します。(※1、※2)
  • 装置のインタフェース(電源線)近くに電源用SPDを設置します。 (※3)
  • 装置のインタフェース(同軸ケーブル)近くに同軸用SPD「CX-E-60」を設置します。(※1、※2)
  • 装置のインタフェース(電源線)近くに電源用SPDを設置します。 (※3、※4)
  • 装置のインタフェース(電源線)近くに電源用SPDを設置します。(※3、※4)
  • PoEスイッチングハブからPoEが接続されているデコーダやネットワークビデオレコーダは、PoEが屋内配線の場合は、電源用SPDとそれぞれの接地を可能な限り短く接続します。
  • 直近のSPDから各装置までの距離が10m以上離れる場合には、装置のインタフェース近くに電源用SPDを設置します。(※3、※4)

※1 屋外監視(防犯)カメラのように屋外に配線されているケーブル(金属線路)がある場合は、その両端に接続される装置それぞれのインターフェース近くに適切なSPDを設置します。(片側のみにしかSPDを設置していない場合、SPDを設置していない側が防護できない可能性があります。) 

※2 同軸用SPD「CX-E-60」には方向性があります。 「CX-E-60」のEQUIP側をカメラに接続します。また、同様に「CX-E-60」のEQUIP側をビデオサーバ側に接続します。

※3 電源用SPDはクラスIISPD、単相2線、漏電遮断器の二次側であることを条件にSMBP-MZSR200JK2MZSR-200JK2MKY23-20SMKYS2S等から選定します。

※4 屋内の各装置が分電盤から近い位置に設置されている場合には、分電盤に電源用SPDを設置するだけで防護可能です。

SPDと耐雷トランスを使った雷対策例


図2 監視(防犯)カメラシステムの雷対策 SPDと耐雷トランスでの防護例

図2はSPDと耐雷トランスを使った雷対策例です。

耐雷トランスを使用する場合、次の通り設置及び配線することで、屋内装置への電源線からの雷サージの侵入を耐雷トランス1台で防ぐことができます。

  • 耐雷トランスを建物内部の監視(防犯)カメラシステムの電源部に設置します。
  • 耐雷トランスの二次側のケーブルは屋外に出ないように(雷による電磁誘導を受けないように)配線して各装置に接続します。
屋外にあるカメラは、耐雷トランスを設置しても耐雷トランスの二次側のケーブルが屋外に出てしまうことが考えられますので、図の通りカメラの近くに電源用SPDを設置します。

耐雷トランスの概要については、こちらのページを参照ください。
耐雷トランスの製品ページについては、こちらのページを参照ください。

監視(防犯)カメラシステムを設置している建物に避雷針が設置されている場合には、耐雷トランスの耐電圧以上の雷サージが侵入する可能性がありますので、耐雷トランスの一次側にクラスI SPD(※5)を設置して、建物内部への雷サージの侵入をブロックします。

※5 クラスI SPDは、MZS-200AV(充電相-中性相間用)、MZS-NPE(中性相-接地間用)があります。

同軸コンバータにより延長した監視(防犯)カメラシステムの雷対策例


図3 監視(防犯)カメラシステムの雷対策 同軸コンバータにより延長する場合

コンバータが接地端子を備えていない場合の例です。
同軸ケーブルに誘導されるサージを同軸用SPDとPoE用SPDでコンバータをバイパスします。SPDの接地はカメラ又はPoEスイッチングハブの接地と共通接地します。

コンバータが接地端子を備えている場合には、同軸用SPD及びPoE用SPDの接地と共通接地します。