雷対策の用語解説
雷対策に関係の深い用語を解説します。用語ごとにページは分かれていますので、興味のある用語を選んでご覧ください。
各用語の解説は雷対策に関連するJIS規格等を参照して記載しております。
雷対策関連の規格については[こちらのページ」をご参照ください。
| 用語 | 解説 |
|---|---|
| インパルス耐久性 | 雷電流に対する耐久性を表したものです。 |
| インパルスリセット | 通信信号用(通信、LAN、同軸用)SPDにおいて電圧スイッチングSPDに規定のインパルスを印加したときに元の絶縁状態に復帰する時間です。 |
| カテゴリ | 通信信号用(通信、LAN、同軸用)SPDにおいて一般的に直撃雷の分流用はカテゴリD1(1kV以上・10/350μs 0.5kA~2.5kA・10回)、誘導雷用はカテゴリC2(1.2/50μs 2kV~10kV・8/20μs 1kA~5kA・2回)となります。 |
| 過負荷故障モード | 通信信号用(通信、LAN、同軸用)SPDにおいてモード1:開放モード モード2が短絡モード モード3:SPDの内部で回線側を開路した状態、又は外部分離器(ある場合)が動作した状態です。 |
| 交流耐久性 | 通信信号用(通信、LAN、同軸用)SPDにおいて交流電流に対する耐久性を表したものです。 |
| 受雷部システム | 避雷針や導体などによって雷を捕捉する、雷保護システムの一部です。雷を補足しやすくするために、突針などが一般的です。 |
| 接地極 | 雷電流や漏電電流を大地へ安全に流すため、土中などに設置する金属製の電極です。 |
| 接地極システム | 雷電流や漏電電流を大地へ安全に流すための、接地極や導体で構成される設備です。 |
| 接地システム | 接地極と、設備や金属部分を接続する導体を組み合わせた接地設備全体です。 |
| 接地電圧 | 雷電流などが大地へ流れたときに、接地極と十分に離れた地点との間に生じる電圧です。 |
| 耐雷トランス |
雷サージに対する耐電圧性能を向上させたトランスです。耐雷トランスはSPD以上の保護効果が期待できる製品です。 |
| 内部雷保護システム |
建物内で電位差による火花が発生するのを防ぎ、人や建物を落雷の影響から守る仕組みです。 |
| 引下げ導線システム | 受雷部で受けた雷電流を、接地極まで安全に導くための導線です。 |
| 分離用スパークギャップ、ISG | 通常時は金属部分を電気的に分離し、落雷時だけ一時的に接続して電位差を小さくする部品です。 |
| ボンディング導体 | 離れた金属部分を雷保護システムへ接続し、落雷時の電位差を小さくするための導線です。危険な火花放電の発生を防ぐためのものです。 |
| ボンディング用バー | 金属配管、電力線、通信線などをまとめて接続し、落雷時の電位差を抑えるための金属製接続部です。 |
| 過電圧カテゴリ | 電気機器がどの程度の一時的な高電圧に耐える必要があるかを示す区分です。 電気機器が持つべきインパルス耐電圧を示しているカテゴリです。 詳細は[こちらのページ]をご覧ください。 |
| 外部雷保護システム | 建物に落ちた雷を受け止め、雷電流を安全な経路で大地へ流すための設備です。 |
| 環状接地極 | 建物の周囲を囲むように、地中または地表付近へ輪状に設置する接地極です。 |
| 危険な火花放電 | 落雷時に建物内部の金属部分などの間で発生し、火災や設備損傷の原因となる放電です。 |
| 基礎接地極 | 建物の基礎コンクリート内または基礎直下に設置し、建物全体の接地に使用する電極です。 |
| 近端漏話 | 隣接する配線の影響で発生するノイズです。 |
| 形式試験 | 製品の代表的な試料(サンプル)を使い、設計や構造が規格の要求を満たしていることを確認する試験です。 |
| 公称系統電圧 | 電力系統や電気設備を区分・表示するために用いる代表的な電圧です。 |
| 最大使用電圧 | 通常の使用状態で、その回路に加わる可能性がある最も高い電圧です。SPDが使用できる回路の電圧の最大値を表しています。IECやJIS規格ではUcで表されます。 |
| 使用電圧(公称電圧) | 電線路や電気設備を区分・表示するために用いる代表的な電圧です。 |
| 状態表示器 | SPDが正常に使用できるか、交換が必要かなどの状態を表示する部分です。 |
| 性能の劣化 | 使用やサージの影響などにより、漏電電流が増加した状態です。 |
| 挿入損失 | 信号が弱くなる度合い。値が小さいほどロスが少ないです。 |
| 多段防護回路 | SPDに使用される回路の1種です。通信、信号回線(耐電圧が非常に小さい機器を保護する場合)に有効です。 詳細は[こちらのページ]をご覧ください。 |
| 対地電圧 | 電線と大地との間に生じる電圧です。接地方式によって基準となる位置が異なります。 |
| 電圧スイッチングSPD | サージが発生したときに、電流を流しにくい状態から流しやすい状態へ急速に切り替わるSPDです。主にGDTを内蔵したSPDが該当します。GDTなどの電圧スイッチング動作後に極端に端子間電圧が低い状態になります。そのためサージ消失後に続流(サージ消失後に電源の電圧によって電流を流し続ける事象)に注意が必要です。 |
| 電圧スイッチング防護モード | 通常時は電流をほとんど流さず、サージ発生時に急速に電流を逃がす保護方式です。 |
| 分離用インタフェース | 建物内へ引き込まれる電線や通信線を通じて侵入する雷サージを低減する装置です。 SIT(Surge Isolation Transformer:耐雷トランス)や光ファイバなどが用いられます。 |
| 歩幅電圧 | 雷電流が地面を流れたとき、地面に接している左右の足の間に生じる電圧です。 |
| 放電開始電圧 | SPDが絶縁に近い状態から、サージ電流を流す状態へ切り替わり始める最大電圧です。 電圧スイッチングSPD(上記参照)が動作する電圧を表します。 |
| 放流型(放流形) | 雷サージを接地に放流する(逃がす)ことで被保護機器に伝わる電圧を制限する保護方式です。接地線の接続が必ず必要になります。 |
| 絶縁型(絶縁形) | 雷サージに対して1次側(入力側)と2次側(出力側)を電気的に絶縁することで、雷サージを遮断(減衰)する保護方式です。 接地線の接続を省略できるケースがありますが、DC(直流)の共有ラインでは使用できません。 |
| 雷撃 | 雷によって発生する1回の放電です。1回の落雷では1本の電光が走るように見えるが、複数の雷撃になっていることが多いです。一般に「雷が1回落ちた」と表現する現象を指します。 |
| 雷撃点 | 雷が建物、設備、電線、樹木、地面などに実際に到達した場所です。 |
| 雷等電位ボンディング(EB) | 落雷時に金属部分の間に大きな電位差が生じないよう、導体やSPDで相互に接続する対策です。 |
| 雷保護(LP) | 建物、設備、電気・通信機器や人を、落雷による被害から守るための対策全体を指します。 |
| 雷保護システム(LPS) | 避雷針などで雷を受け、安全な経路を通して雷電流を大地へ流す仕組みです。 |
| 雷保護ゾーン(LPZ) | 雷による電流や電磁的な影響の大きさに応じて、建物や設備内を区分した領域です。 詳細は[こちらのページ]をご覧ください。 |
| 雷保護レベル(LPL) | どの程度の強さの雷を想定して雷保護設備を設計するかを示す区分です。JIS Z 9290-1とJIS Z 9290-4に規定されています。 |
| 落雷 | 雲と大地との間で発生する放電現象です。1回の落雷に複数回の雷撃が含まれる場合があります。 |
| 離隔距離 | 落雷時に金属部分の間で危険な火花が発生しないように確保する、安全上必要な距離です。JIS Z 9290-3に規定されています。 |
| 1.2/50電圧インパルス |
雷による瞬間的な電圧を再現するための試験波形です。1.2μ秒で立ち上がり、その後50μ秒でピーク値の50%に低下します。(μ=100万分の1(10⁻⁶、0.000001)) |
| 8/20電流インパルス |
雷サージによる瞬間的な電流を再現するための試験波形です。約8μ秒で立ち上がり、その後約20μ秒でピーク値の50%に低下します。(μ=100万分の1(10⁻⁶、0.000001)) |
| 1ポートSPD | 電源線などに並列(ぶら下げ)に接続して使用するタイプのSPDです。 ぶら下げ接続については[こちらのページ]をご覧ください。 |
| 2ポートSPD | 入力側と出力側を分けて接続(電源線などのラインに対して直列に接続)し、SPD内部を通して機器側へ電源を供給する方式のSPDです。 そのため、定格電流や電圧降下など注意を要します。 |
| GDT(Gas Tube Arrester) | 放電現象を利用したサージ防護素子。アレスタや放電管、セラミックアレスタ、ガス入り放電管と呼ぶ場合もあります。 詳細は[こちらのページ]をご覧ください。 |
| IP(外郭の保護等級) | 危険な部品への接近、固形異物の侵入及び水の浸入の可能性に対し、外郭による保護の評価を示すために、記号IPによって表示する保護等級の分類です。 |
| PE(保護導体用端子/接続部) | 安全目的(例えば感電保護)のために設ける導体です。 |
| PEM(PEM導体用端子/接続部) | 保護接地導体と中間線との両方の機能を兼ねた導体です。 |
| PEN(PEN導体用端子/接続部) | 保護接地導体と中性線との両方の機能を兼ねた導体です。 |
| PE接続部(PE connection) | SPDを接地設備へ接続するための端子または接続部分です。 |
| RCD,ELCB,ELB(漏電遮断器) |
漏電による漏れ電流を検知して電源回路を遮断する装置です。 |
| SPC(サージ防護部品) | 雷サージなどの異常な高電圧・過電流から、機器や回路を守るための部品です。 GDT(アレスタ)やMOV(バリスタ)などの部品が該当します。 |
| SPD(Surge Protective Device) | 雷などによって発生する異常電圧から電気設備や機器を保護する製品です。避雷器や保安器、アブゾーバなどと呼ばれるときがあります。 詳細は[こちらのページ]をご覧ください。 |
| SPDA(SPD組立品) | 一つのSPD又はSPDのセット、いずれの場合も、SPD製造業者が要求する全てのSPD分離器を含み、系統接地のタイプで要求する過電圧保護を提供するものです。 |
| SPD分離器、分離器 | SPDが故障または寿命末期になったときに、SPDを電力系統から安全に切り離す装置です。 詳細は[こちらのページ]をご覧ください。 |
| SPM(surge protection measures) | 雷による電磁的な影響から、建物内部の電気・電子機器を守るための対策です。 対策の詳細はJIS Z 9290-4に規定されています。 |
| T1 SPD(クラスⅠSPD) | 建物に直撃雷が流れ込むような、大きな雷電流への対応を想定したSPDです。 クラスⅠSPDと称されることもあります。 |
| T2 SPD(クラスⅡ SPD) | 電源線などから侵入する一般的な雷サージ(誘導雷)への対応を想定したSPDです。 クラスⅡ SPDと称されることもあります。 |
| T3 SPD(クラスⅢ SPD) | 保護する機器の近くに設置し、残ったサージをさらに小さくすることを想定したSPDです。 クラスⅢ SPDと称されることもあります。 |
| TOV(一時的過電圧) | 電力系統の故障によって生じる一時的過電圧です。 詳細は[こちらのページ]をご覧ください。 |
| IC(連続電流) | 試験電圧Utestを印加中にSPDの防護モードを流れる電流 |
| If(続流) | 電流インパルスの放電後に、電力システムからSPDに流れる電流のピーク値 |
| Iimp(T1 SPDのインパルス放電電流) | 規定する時間に規定する電荷量Q及び規定する比エネルギーW/Rで、SPDの防護モードを流れる放電電流の波高値 |
| IL(定格負荷電流) | SPDの入力部と出力部との接続部間で連続的に通電可能な最大電流 |
| Imax(最大放電電流) | 製造業者の仕様による、T2 SPDの防護モードに流れる8/20電流インパルスの波高値(In以上) |
| In(T2 SPDの公称放電電流) | SPDの防護モードに流れる8/20電流インパルスの波高値 |
| IP(電力システムの推定短絡電流) | 電源の特定場所を極めて低いインピーダンスで短絡したときに電源回路に流れる電流 |
| IPE(保護導体電流) | SPDのPE接続部を流れると想定する電流 |
| ISCCR(定格短絡電流) | SPD製造業者が指定した外部分離器と組み合わせた定格で、電力システムからの最大推定短絡電流 |
| ITotal(多極モードSPDの全放電電流) | 全放電電流試験中に多極モードSPDのPE接続部を流れる電流 |
| U1mA(公称バリスタ電圧) | 直流1mAで測定したMOVの両端の電圧 |
| UC(最大連続使用電圧) | SPDの防護モードに連続的に印加してもよい最大電圧 |
| UOC(コンビネーション波形発生器の開回路電圧) | コンビネーション波形発生器の供試品の接続点における開回路電圧 |
| UP(電圧防護レベル) | 規定する波高値及び波形のインパルスの放電電流、並びに(該当する場合)規定する電圧の立上り波形によって、SPD接続部間に想定する最大電圧 |
| UT(一時的過電圧試験値) | 一時的過電圧(TOV)条件下でのストレスを模擬するために、規定する印加時間tTの間、SPDに印加する試験電圧 |
