JIS規格における受雷部システムの保護方法

1.JIS A 4201における保護角

IEC規格で1990年に制定されていたものが、2003年にJIS化(JIS A 4201)され、その際に避雷針の保護角は高さと保護効率が考慮されたものになりました。保護する構造物が高くなるほど保護角は狭くなっていき、どの保護レベルにおいても60m以上の構造物は保護角の制定はなされません。構造物の側面に落雷する側撃雷は、60m以上の建物になると避雷針で受雷できないからです。また、 回転球体法およびメッシュ法による保護ついても下表のように示しています。

下の表は左右にスクロールしてご覧ください

保護レベル 保護効率 回転球体法 保護角法(高さ:h) メッシュ法幅(m)
R(m) 20m 30m 45m 60m 60m超過
I 0.98 20 25° * * * * 5
II 0.95 30 35° 25° * * * 10
III 0.9 45 45° 35° 25° * * 15
IV 0.8 60 55° 45° 35° 25° * 20

*印は、回転球体法およびメッシュ法だけを適用する。

2.JIS Z9290-3における保護方法

2019年に発行されたJIS Z9290-3では、直撃雷の保護方法として回転球体法、メッシュ法、保護角法を下表のように示しています。

LPSのクラスに対応した回転球体半径の最小値、最大メッシュ幅及び保護角度の最大値

LPZのクラス 保護方法
回転球体半径r(m) メッシュ幅Wm(m) 保護角度α(°)
20 5×5 下図参照
30 10×10
45 15×15
60 20×20

※各保護法の適用場所について
・保護角法は、単純な形状のビルを保護する場合に適しています。ただし、上表のように受雷部の高さによって保護角度が変わります。
・回転球体法はすべての場合の保護に適用可能です。
・メッシュ法は平坦な表面を保護する場合に適しています。

◆高さが60 m以下の構造物
この場合、側壁への落雷確率は十分に低く、JIS Z 9290-3では考慮は必要ないとされています。
屋根及び突出部の保護は必要となります。下左図を参照。

◆高さが60 mを超える構造物
この場合、側壁への落雷は、特に表面の突出部、縁、出隅部では確率が高い。そのため、構造物の上部に必要となります。
特に人命を守るために、バルコニー、展望台などを守るように受雷部を設置します。
構造物の高さの上部20 %の部分に受雷部を設置します。下図参照

3.鉄塔上部のアンテナ等の保護

保護角法や回転球体法などで高構造物の上部に設置するアンテナなどを避雷針の保護範囲に入れることが困難な場合があります。下左図参照。その対応として当社では『パラキャッチ(傘型避雷針)』を紹介しています。この製品は、水平方向に避雷針を配置することによってアンテナ等を保護範囲内に入れることができるものです。下右図参照。

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